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zoom RSS 障害がある被災者について知っておいてもらいたいこと

<<   作成日時 : 2011/03/20 09:00   >>

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知人から一本のメールが届きました。
そこには、「転載歓迎」とされるメールが添付されていました。
<障害がある被災者について知っておいてもらいたいこと>と題した文書です。

この文書は、「DPI女性障害者ネットワーク」がブログにアップしたものです。
「DPI」とは、障害種別を越えて結集した国際NGOです。

◆被災地では、障害のある人は著しく不利であること。
◆だからこそ、十分な配慮が必要であること。
◆そのために必要なことは何か。

基本的な考え方を簡潔に示した上で、すぐ役立つ具体的ポイントが明快に示されています。
しかも、この文書がブログにアップされたのは、災害発生3日後の3/14(月)です。
内容はもちろんのこと、迅速な対応も素晴らしいと思います。

この件は、NHKの番組「福祉ネットワーク」からも注目されているそうです。
もしかしたら、今週取り上げられるかもしれません。(未定)

<「福祉ネットワーク」放送予定>
◆月〜木 午後8:00〜8:30
◆NHK教育テレビ

<2011年3月25日追記>
NHKの「福祉ネットワーク」の3/23(水)の番組で、取り上げられました。


以下に原文のまま、転載させていただきます。
是非ご一読いただき、お知り合いにお伝えください。

+++転載歓迎+++

DPI女性障害者ネットワーク発
<[暫定版]障害がある被災者について知っておいてもらいたいこと>
http://dpiwomen.blogspot.com/

基礎的なこと

・被災地では、全ての人がたいへんな状態におかれるなかで、介助や補助が必要な人や呼吸器をつけている人等は、優先順位が低くなりがちです。そのなかでも特に女性は、生きる優先順位を自分でも低めがちです。通常の社会でも、人工呼吸器の装着が必要になった場合、女性のほうが男性より呼吸器をつけて生きることを選ぶ人の割合が低いというデータがあります。そうした状況があるという課題を念頭において下さい。

・情報保障やコミュニケーションについて書いている基礎的なことは、障害者一般について必要なことですが、なかでも障害のある女性は、ふだんから情報が届きにくくより声をあげにくい、ニーズを出しにくい立場におかれていることを、同時に念頭において下さい。

・障害がある人は、生きにくさを抱えながらも、自分なりに暮らしている、地域に住む隣人です。「かわいそう」な人や、自分では何も判断ができない人ではありません。その人の年齢にふさわしい態度で接して下さい。

・障害がある被災者のなかには、情報の不足等の理由で、危険を察知しにくく、危険に対して危険と理解・判断しにくい人たちがいます。こうした人たちは、危険に対して適切な行動が取りにくい状況に置かれます。

・外からみても分からない障害もあります。不思議と思われる行動をしている人がいたら、遠巻きにして心配するのではなく、正面から向き合って「困ったことはないですか」等、話しかけて下さい。そして、その人の希望とペースに合わせた手助けをして下さい。

・「障害についての具体的なこと」と、いちおう、障害別に書いていますが、同じ障害であっても一人ひとりは別々の個人です。その人の個性(ライフスタイルや性格、価値観等)や障害の状況、その時の体調等によって、必要な支援は一様ではありません。そのことを十分に念頭において下さい。

◆障害についての具体的なこと

@ 肢体不自由のある人
*移動手段を車いすにしている人たちも多く移動に制約が生じることを理解すること
*電気が止まった場合、エレベーターが止まったり、電動車いすの充電に問題が生じたり、人工呼吸器に問題が生じたりするため、それらを必要としていない人以上に生活に大きな制約を受ける。そのため、停電の影響が大きく、不安感も大きい
*日常生活に介助をいれている人は、介助者の交通手段がたたれることで、介助者が確保できなくなる恐れもあり、不安が大きい
*移動を介助する時は段差やでこぼこ、傾斜に注意すること
*脳卒中等で半身マヒの人の歩行を手助けする場合は、マヒしている人の後ろに立ち、ベルトをつかんだり腰に手を回して支えること

A 視覚障害のある人
*視覚からの情報が得られないため、読み書き、慣れない場所での歩行が困難。情報を得たり行動する上で非常に困難なだけでなく、命の危険にさらされることが少なくない。避難のおりに取り残されることのないように、必要な食料や給水などを受けられるよう配慮が必要。
*歩行を手伝う人の腕につかまり、段差の上り下り等を言葉で説明してもらいながら歩けば、安全に移動できる
*ものについては、言葉で説明しにくい場合は、目的物に手で触れると理解しやすい

B 聴覚・言語障害のある人、
☆ 聴覚障害のある人
*まず、音情報を得られていない状態であることを理解すること。放送が流れるなどしても伝わらない。したがって、音情報はかならず文字や掲示でも伝えること。
*音情報については、個別に文字や掲示を見せて、きちんと伝わっているか確かめること。
*コミュニケーションの方法は手話、筆談等がある。口のかたちでは言葉が正確に伝わらないだけでなく強い疲労を招くことを十分に認識し、口のかたちに依存せずに、必ず、手話か筆談を。どちらかの人または双方が手話がで
きない場合も、筆談でやりとりできる。
*筆談は、たくさんのことを長い文章で伝えようとせずに、短い文章で簡潔に、伝わりやすく書くこと。

☆ 難聴の高齢者
*一度に大量の情報を伝えようとせず、ゆっくりと一言ずつはっきり話す/筆談する。

☆ 言語障害のある人
*言語障害で相手が言っていることが聞き取れない場合は、中途半端な返事はせず、分からない時ははっきりその旨を伝える。相手が言っていることを聞き取れないことは悪いことではない。

C 知的障害のある人
*言語・記憶・抽象的思考等が苦手だったり、社会の仕組みや流れに上手に適応しにくい人たちがいることを理解する。
*自閉傾向の人は他者との関係を持つことが苦手で、こだわりが強く、特定のものに強い関心を示すことがある。
*話しかけて伝わりにくい場合は、ゆっくり話したり、身振り手振りや絵を書く、実物を見せる等すれば理解しやすい。

D 精神障害のある人
*周囲から拒否的に対応されがちなため、本人や家族が病気を隠すことが少なくない。
*薬による副作用から、水分が多量に必要となったり、疲れから横になる必要があることが多い。
*眠れないことにより眠剤を飲むことが多いため、朝に弱い傾向がある。

◆避難所支援内容

(1) 必要な共通的支援

@ 施設内は、できるだけバリアフリーにし、見やすい案内標識等を表示する。
*段差の解消、移動しやすい環境の整備(通路の幅の確保、障害物を置かない等)が必要。
*車いすが通れる通路(直線で)の幅は90cm以上必要。
*案内所・物資配布所・トイレ等の表示は、大きい表示板・色別テープで示す。
*集団生活に適応しにくい人々は二次的避難所を設ける。

Aできるだけその人の事情が分かっている人と共に過ごすことが望ましい。

B盲導犬、聴導犬、介助犬は、使用者の移動や生活にとって、なくてならない存在であり、人とともに避難し、避難所内で一緒にすごし、必要な食事や給水を受けられるようにすること。

C混乱の中で支援が効果的に実行できるように、障害当事者及び支援者(介助/介護者)は分かりやすい名札等で識別・表示をすることも考えられる。
ただし、表示を希望しない人へは強要しない。

D情報伝達機器のうち、テレビは「字幕付き」、電話は「ファックス付き」を設置する。

Eトイレには「手すり」等を取り付ける。

F大人用紙オムツ、尿取りパットは、各サイズ別に多く備える。

G非常食として「おかゆ(パック用)」を用意する。またトロミ剤、ストローを用意する。

H簡易な医療器具の設置(酸素吸入器及びボンベを設置する)

I避難生活のなかでのトイレや着替え等女性のプライバシーの確保、安全対策が必要。

J避難生活のなかで性暴力がおこるおそれがあり、とくに障害をもつ女性は暴力から逃れるのが困難なことがある。性暴力の防止対策、被害があった場合の相談・支援体制をこうじて下さい。

(2)個別に必要な支援者、支援器具等

@視覚障害者…介護者(ヘルパー等)、白杖
A聴覚障害者…手話通訳者、筆記者、手旗(黄色)、補聴器、筆記具
B精神障害者…介護者(ヘルパー等)、二次的避難所、飲料水
C知的障害者…介護者(ヘルパー等)、二次的避難所
D 肢体不自由者…介護者(ヘルパー等)、車いす、歩行器、つえ、車いす用トイレ、ポータブルトイレ、カーテン、ベッド(※ カーテン、ベッドは特にトイレ介助に必要)
E 高齢者(認知症・寝たきり)…介護者(ヘルパー等)、歩行器、呼び出しベル、杖、ポータブル式トイレ、カーテンベッド(※ カーテン、ベッドはとくにトイレ介助に必要)
F心臓病・喘息患者等…加湿器、マスク、AED(自動体外式除細動器)、のど湿布薬
G透析・人工肛門患者等…二次的避難所、
H妊婦…看護士又は助産婦、消毒済み布(ガーゼ他)
I乳幼児…保育士、空気清浄機、加湿器、哺乳瓶、粉ミルク、離乳食(ベビーフード)、乳幼児用オムツ、乳幼児用歩行器
J必要な介助者がいない場合、派遣要請ができるシステムを早急に設ける。

★最後に、私たちの仲間からの提言です。「日本の原子力政策を直ちに見直し、クリーンエネルギーに転換すること。いまからでも、すべての原子力発電所を停止させる措置をとること。障害者問題のすべても、人が生きることから始まる」 自然災害ではない原子力発電が、さらに多くの人を傷つけることがないよう、強い願いを込めて。

■「東北関東大震災障害者救援本部」を障害当事者の手でたちあげる準備をしています。
今後ブログ上で上記をふくむ関連情報を追加する予定ですが、まずは今まとめられることをお伝えし、要望とします。

DPI女性障害者ネットワーク
メールdpiwomen@gmail.com
ブログhttp://dpiwomen.blogspot.com/
サイトhttp://dpiwomennet.choumusubi.com/

(以上)


<関連記事> テーマ「東北関東大震災」

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<2011年3月20日PM追記>
「福祉ネットワーク」の放送予定を訂正しました。
 正 : 月〜木 午後8:00〜8:30 放送
 誤 : 次回放送予定 3/23(水) 午後8:00〜8:30
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コメント(6件)

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当事者です。(身体)

各障害に対しての細かい配慮や、具体的な関わり方や必要な物が書いてあり、他の部位の障害者に対しての配慮・注意を知る事が出来て、かなり役に立ちました。

各都道府県にも、知らせたい内容です。

まずは、所属している障害者団体の代表に知らせて頂きました。



みなみ
2011/03/23 23:36
みなみさん、初めまして(…ですよね)。

本当に簡潔にポイントが表現されていて、すぐに役立ちますよね。もちろん、必要な配慮は一人ひとり違うのですが、基礎知識がなければ始まりません。まずは、このレベルのことを避難所の関係者の方に知っていただきたいものですね。

みなみさんも、さっそく代表の方にお知らせいただいたとのこと。理解が広がるといいですね。

今後ともよろしかったら時々ご訪問ください。ボチボチやってますので。よろしくお願いいたします。
GAMI
2011/03/24 23:37
GAMIさん、初めまして…のハズですね。

本当、ポイントを押さえて簡潔に書いてあるので、分かりやすいですね。

障害があると、自分の障害の不便さ・辛さを優先に訴えてしまいがちですが、障害の内容によって『優先順位』があるのも伝えていけるとイイですね。(*'-^)-☆


みなみ
2011/03/25 17:50
みなみさん、こんばんは。

「優先順位」・・・ご自身にとっては、自分の不便さ・辛さが第一なのは当然のことですよね。でも有事の際は、限られた環境の中で優先順位も考えなければいけない場面もある。みなみさんがおっしゃりたいのはそんなことでしょうか。(ずれてたらゴメンナサイ)

私は被災経験も災害ボラ経験もないので、エラそうなことは言えません。でも、一般の人が気づきにくいことを伝えることで、少しでもお役にたてればと思います。(やっぱりエラそう)

またコメントください。ありがとうございました。
GAMI
2011/03/25 21:07

GAMIさんの思った事‥私が伝えたい事と、ほとんど当たっています。(^-^)

個人的な考えですが‥。
特に、人工呼吸器みたいな器具を使っている方々・寝たきりの方々が優先になります。
逆に、私のような内部障害が少なく、多少でも自分で動ける肢体障害者は、後になります。
(当たり前な事なので、不安はありますが、不満はナイです)

話しは、それますが‥。

平和な日でも、自分の障害の不便さ・辛さばかりを主張して、他の部位の障害に目を向けようとしないと『自分勝手な障害者』になって、健常者からは煙たがれる場合が多々あるので、気をつけないと…と思っている私です。

ある健常者に言われた事です。
『障害者ってイイよね。だって、障害者って云う肩書きで主張が出来るのだから。健常者が同じ内容で主張したら、ワガママな奴にしか思われないんだよ』




みなみ
2011/03/25 22:25
みなみさん、こんばんは。よかったです、ずれてなくて。

確かに人工呼吸器を使っている人等は、優先する必要がありますね。
「不安はありますが、不満はナイです」・・・立派です。そんな風に客観的に考えられることは大切ですね。私がいうのもなんですけど。

障害があることで、不当に不利益を被っていれば、遠慮なく主張すべきでしょう。それは自分勝手やワガママではなく、当然の権利主張です。でも、みなみさんのおっしゃる通り、自分のことだけ考えて感情的に要求ばかりしていると、相手にされなくなるかもしれませんね。

私も啓発活動で研修のお手伝いをしたときに、受講者から「障害者の権利主張に身構える姿勢」を感じたことがあります。
言うべきことは言いながらも、最終的には共感を得ることが、主張も理解されるのに必要なのかもしれません。なかなか難しいですけど。
GAMI
2011/03/26 20:08

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