ボランティア雑記帳

アクセスカウンタ

zoom RSS 「きらっといきる」は改革すべきか?

<<   作成日時 : 2009/01/17 23:04   >>

トラックバック 3 / コメント 4

NHKの「きらっといきる」という番組をご存知でしょうか。
障害のある人の前向きな生き方を、ドキュメントで紹介する番組です。
昨年(2008年)後半、「きらっと改革委員会」というシリーズが放映されました。
少し時間が経ってしまいましたが、今日はそのことについて、若干触れさせていただきます。

話の概要は次のとおりです。
 (以下はGAMIによる要約です。ご了承ください。)
・視聴者から手紙が届いた。
 「きらっといきる」は理想にすぎない。
 頑張っている障害者ばかり描くのはおかしい。
・このことを検討するシリーズ「〜〜改革委員会」を企画した。
 制作者、ゲストの当事者、視聴者で意見交換する番組。
 8月(発足編)、10月(反響編)、12月(反響編2)の3回放映。
・改革が必要とする考えのポイントは・・・
 障害者は明るく頑張らないといけないと思われてしまう。
 障害者福祉は現状で問題ないと誤解されてしまう。
 もっとありのままの姿や社会の問題点も描くべきだ。
・このままでよいとする考えのポイントは・・・
 障害者の暗いイメージを変えるべきだ。
 明るく前向きな生き方から勇気をもらっている。
 番組を否定されると出演者も否定された感じる。


詳しくは、NHKのWebページをご参照ください。
 8月の番組内容
 10月の番組内容
 12月の番組内容

私も、マスメディアで描かれる障害者のイメージは偏っていると感じていました。
 「障害を乗り越える障害者」
 「前向きに頑張る障害者」
 「勇気や元気を与えてくれる障害者」
 「愛される障害者」
番組に出演された皆さんは素晴らしい人達だと思います。
しかし一方で、ステレオタイプに描かれることの弊害もあるようです。

今回の番組を観た人それぞれに、様々な感じ方があると思います。
立場によって、いろいろな見方があるのは当然のことです。
私は私なりの感想をもちました。
それを少し紹介させてください。

まず、TV番組とは制作者側が描きたいようにつくられるものです。
それは出演者が健常者でも障害者でも、同じことだと思います。
健常者のドキュメンタリーでも、本人の意図に反して、現実以上に美しく描かれることはよくあります。
その点は障害者特有のことではなく、TV番組共通の現象でしょう。
この番組は、前向きに生きる姿を描いて勇気を与えるものです。
その描き方自体は、基本的に問題ではないように感じます。

問題なのは、障害者を取り上げるTV番組が少ないことです。
本来は、障害者を取り巻くポジティブな面もネガティブな面も、様々な角度からもっと伝えられるべきではないでしょうか。
頑張っている人、ごく普通に暮らす人、苦労している人。
「きらっと」のような描き方の番組もあれば、社会の問題点を指摘し続ける番組も、新しい視点から提案していくような番組も、いろんな番組がたくさんあるべきです。

全ての視聴者が満足する番組はありません。
感じ方はそれぞれですから。
TV局は様々な番組を提供し、視聴者は自分に合う番組を選択して観れるようになるのがベストだと思います。
NHKは、「きらっと」を改革するのではなく、NHK全体の制作方針を改革すべきではないでしょうか。

そして、障害者のことを描く番組を増やすだけでなく、一般の番組に当たり前のように障害者が出演するようになってほしいと思います。
障害者のことを知ってもらう番組も必要ですが、障害者もひとりの人としてなんらかわらないことも、伝えるべきだと思います。
障害者のイメージを「暗い→明るい」と変えるだけでなく、「違う→同じ」に変えることも大切のように感じます。

今回の番組を観ていて、「障害者と健常者」を分けて議論する論調が気になりました。
必要なのは「障害者の番組はどうあるべきか」と同時に、ちょっと大袈裟に言えば「TV放送において障害者のインクルージョンはどうしていくべきか」を考えていくことではないでしょうか。
「もちろん違いもあるけれども、基本的には同じである」という認識に基づいて、番組を制作してほしいものです。

とはいえ、このような議論が公開番組でなされ、たくさんの人がそれぞれに考えることは素晴らしいことだと思います。
番組のチャレンジには敬意を表したいと思います。
このような機会を通じて、番組だけでなくTV局や社会全体の意識が少しずつ変わっていくことを期待します。

随分と偉そうなことを書いてしまいました。
違ったご意見もあろうかと思います。
ご気分を悪くした方がいらっしゃいましたら、どうぞお許しください。
もしよろしかったら、ご意見をお聞かせください。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
メルマガも発行しています。よろしかったらご購読ください。
http://merumaga.yahoo.co.jp/Detail/18306/p/1/
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
← 左のブログランキングのアイコンをクリックしてください。
  ご協力をお願いします!
********************
★初めてご訪問くださった方は、こちらをご覧ください。
 → 初めてご訪問の方へ(目次)
★ホームページはこちらです
 → http://kake-hashi.jimdo.com/
★新しいブログはこちらです
 → http://vjissen.blog.fc2.com/
********************

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(3件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
ボランティアはエラくない
先日、TV番組における障害者の描き方についての記事を書きました。 TV番組が描く障害者像は、「明るく頑張っている」姿に偏っているのではないか、という考え方についてです。  こちらの記事です → 「きらっといきる」は改革すべきか? この記事を書いていて気づいたことがあります。 「ボランティアの描き方も同じだ」ということです。 ...続きを見る
ボランティア雑記帳
2009/03/09 20:32
普通の人って?
NHKの「ハートをつなごう」という番組を観ました。(ちょっと時間が経ってしまいましたが) 私が観たのは「ダブルマイノリティ」の2回目です。 その中で、笹森理絵さんがおっしゃった言葉に、強く共感しました。 ...続きを見る
ボランティア雑記帳
2010/05/28 22:40
「障害者」に勇気をもらったことはない
「障害者がハンディと闘いながら、それを乗り越えて頑張っている姿に、勇気をもらいました。」 TVのドキュメントなどの感想として、よく聞かれるコメントです。 しかし、私は「障害者」に勇気をもらったことはありません。 ...続きを見る
ボランティア雑記帳
2011/09/29 20:46

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
GAMIさんおはようございます。
「きらっといきる」私もたまに見ています。 12月の改革委員会の時もたまたま見ていました。私の感じたことも少し・・。
私もGAMIさんの言われるように、障害者、健常者と区別されるのではなく、同じ地域に暮らす人として描かれるのを望む一人です。20代の頃芝居を見に行くのが好きで、よく観ていた劇団がありました。その脚本家の方は障害者の方をよく登場させ、「傷害者を描かないこと自体が差別だ」との考えの方で、私も刺激を受けていました。絵画でもTVでも映画でも普通に街を描いたときに車椅子の方が描かれるような、そういうものに惹かれます。でもきらっといきるは貴重な番組かなと思っています。  私は障害をもっているから他から与えられる、ばかりでなく、障害を持っている方も他の人のために、自分の出来ることで手を差し伸べる事が出来る、お互いが他のために・・。そう思っています。そんな理想を持って、自分に何が出来るか考えていきたいと思います。GAMIさんからいつも考えさせられる宿題をもらっているようで、、勉強します。
Ryo
2009/01/18 07:06
Ryoさん、こんばんは。
劇団の脚本家の方、どうしてそのように考えるようになったのでしょうね。何かきっかけがあったのでしょうか。気になります。
TVや映画に出てくる障害のある人は、「障害者」として描かれています。障害とは関係のない文脈で描かれる登場人物で「たまたま障害もある」という人が、普通に描かれるようになるといいですね。

「宿題」・・・私は私自身に宿題出してるのかなあ・・・。
それにしても、Ryoさん早起きですね。日曜なのに。
GAMI
2009/01/18 20:33
 そういえば障碍者が主役となるドラマや特集はあっても、障碍者がただの人として出演するシーンってあまり見かけませんね。その他大勢のうちの一人として、実社会の風景に無いと言うことでしょうか。
 私は障碍者がもっと社会にでて交流を広めることを第一に考えています。その際に差別などの障害があるなら、差別する人が障害者な訳ですが・・・。
 私は早起きしすぎたので、今からもう一回寝ます。
INA
2009/01/24 04:07
INAさん、こんばんは。
そうなんですよ。実社会では10〜20人に1人はいるはずなんですけど、TVには主人公としてしか登場しませんよね。
「差別する人が障害者」・・・INAさんの持論ですね。以前は確か「社会的障害者」とも書かれていた記憶があります。
それにしても4時起きとは。
GAMI
2009/01/24 22:12

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文

ツイッター

zakki_cho07をフォローしましょう


GAMIにメール


アクセスカウンター



ブログランキング

にほんブログ村 介護ブログ 障がい者福祉・介護へ
にほんブログ村

ウェブリブログ公認

・BIGLOBEウェブリブログ公認「おすすめブログ」2008.5.22で紹介されました!
「きらっといきる」は改革すべきか? ボランティア雑記帳/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる